まだまだ酷暑が続きそうですね(-。-;
外でなるべく汗をかかないように工夫するも、ぜんぜんダメです(滝汗)
あの西川貴教だって根を上げる暑さでしょう。
生命の危機を感じる今日この頃ですが、頑張って体力作りに励んでいる私です。
さて、今回は、音痴克服の次に与えられた試練のお話をしようと思います。
箏を弾く上でおそらく最初は誰もがぶつかる壁です・・・!
「最初は誰でも痛い!」箏の大事な奏法と向き合い方
初心者にとっての難所「押手」とは?
箏を弾く上で、誰もがぶつかる壁・・・それは、“押手(おしで)”です。
押手は、「左手で箏柱の左側の絃を上から押して、半音または一音(まれに一音半)音程を高くする」奏法ですが、これが、最初はとにかく痛い・・・!
ピンピンに張った絃が指に食い込むわけですから、まぁ、当然です。
痛みに強いボクサーやプロレスラー、現役時代の大仁田厚ですら、痛いはずです。
私も、箏を始めたのが4歳のときですから、子供の頃は特に苦労しました。
というより、全くできませんでした。^^;
箏の入門曲として弾かれることの多い「さくらさくら」も、途中で一音“九”の強押しが出てきますが、皆例外なくつまずきます。
箏を弾いてみて、押手を経験したことのある方の中には、「こんなことができるようになるのか・・・?」と思った方もいらっしゃるかと思います。
大丈夫、できるようになります。
いえ、わかります・・・本当に、押手って痛いですよね(~_~;)
私は人より皮膚が薄いせいか、たまに押手が沢山出てくる曲を弾くと、左手の人差し指と中指に水ぶくれができやすく、未だに痛い思いをすることもあります。
圧力で水ぶくれができるって、冷静に考えてやばいですよね。
どれだけ圧がかかったらそんなことになるのっていう・・・。
かつての大仁田もゾッとすることでしょう。
では、どうすればいいのか?
身体の使い方とマインド面、両面からみていきます。

「弱気になるな!」それは越えられる壁
私がどのようにして押手ができるようになったか・・・答えを先に言ってしまいますと、慣れです。
「そんな、鬼畜な!」という声が聞こえてきそうですが、怖がる必要はありません。
慣れていないことをするには、何をするにも心身に負荷がかかると思います。
でも、人間の体には順応性があります。
慣れるまでは大変だと思いますが、初心者泣かせの押手も、一度慣れてしまえば、なんてことないです。
自転車に乗るのと同じで、一度身につけてしまえばこちらのもの。
痛い水ぶくれも、数日〜1週間もすればカチコチのタコになって、押手をしても痛くなくなります。
水ぶくれが重症なほど、分厚く頑丈なタコになります。(ちなみに私はその状態を“エイヒレ”と呼んでいます。)
でも、水ぶくれができにくい人もいますし、水ぶくれをわざと重症化させる必要は全くありませんので、「水ぶくれをデカくするぞ!」などとは思わなくて大丈夫です。笑
水ぶくれがある状態で押手をするとかなり痛いので、むしろ手を休ませてくださいね。^ ^
ちなみに、私は水ぶくれがある状態でもどうしても練習しないといけないときは、絆創膏を巻きつけて耐えていますが、そこまで追い込まれないよう計画的な練習をするのが何より大事です。
もうお分かりかと思いますが、計画的な行動が私はとても苦手です^^;
何事も、早め早めの行動が大事ですね。
話を戻しまして・・・
「押手をすることは当たり前なこと」と脳にインプットされると、タコができていようができていなかろうが、最初に感じていたような痛みは感じなくなります。
さすがに幼稚園児のような小さい子供には、押手をするのは無理があると思いますが、私も小学校に入ってからは、徐々に押手ができるようになっていきました。
子供でも押手はできると、身をもって言えます。
言ってしまえば、押手が痛くてできないという悩みは、慣れてしまえば解決なので、誰にでも克服できると言えます。
なので、「痛くてこんなの無理!」とお悩みの方も、壁を越えてしまえば何のその!です。^ ^

「腹筋を使え!」押手の救世主
では、身体の使い方についてのお話。
押手をするときに気をつけて欲しいことは、肩をすくめない、肩を上げないこと。
つまり、腕だけで押している状態にならないようにしなければなりません。
肩が上下に動くと、安定せず、音程が定まりにくくなってしまいます。
腕だけで押している状態にならないために大事なのは、腹筋を使って押すこと。
腹筋を使うことは、押手をする上でマストです。
腹筋を使うと、余計な力を使わずに押手をすることができますし、音程も安定します。
音程が安定しないという方は、腕だけで押してしまっているか、腹筋を使えていないことが原因の一つである可能性大です。
練習のときに、押手をすると同時に、「フッ」と息を勢いよく吐きながら腹筋に力を入れることを意識すると、コツを掴みやすいです。
まずは弱押しが無理なくできるようになってから、強押しの練習に移行する、という順序で上達プランを設定するのも良いと思います◎
ご自分のペースで少しずつできるようになれば大丈夫ですが、「押手を早くできるようになりたい」という方は、ぜひ毎日楽器に触れて、慣れ親しんでくださいねo(^-^)o

「自分に言い聞かせろ!」暗示がもたらす力
次に、マインド面のお話です。
マインド・・・元々、ものすごーくネガティブだった私。
そんな私だからこそ言える、効果的な押手の克服方法をご紹介します!
それは、暗示です。
もちろん押手にはコツが必要ではありますが、一番の敵が痛みであるならば、まずは、「痛くない」と自分に暗示をかけてみてください。
小さい子供が転んだり体をぶつけたりしたとき、「あ〜、痛かったね、よしよし」と言うとギャン泣きしますが、「痛くない痛くない、大丈夫」と言うと、不思議とスンッと泣き止みます。(かく言う私もそのように育てられました)
そんな子供騙しな・・・と思われるかもしれません。
しかし、暗示というのは思っている以上に心や体に影響します。
「これから熱いお湯をかけます」と言われた人が、実際には常温の水なのに、かけられて「熱い!」と叫び、火傷に似た症状が現れた(ノーシーボ効果と言うそうです)、という事例も実際にあります。
思い込みで体に症状が現れるって、すごくないですか?(゚ω゚)
押手も同じで、「痛い、痛い」と思ってると、余計に痛く感じてしまいます。
思い込みのせいで実際より痛く感じるって、損した気分になりませんか?
逆に、「痛くない、ぜーんぜん痛くない」と思い込むことで痛みを軽減できたら、得した気分になりませんか?笑
「痛くない」と思い込んだ方が、「痛い」と思い込むより、練習する上でずっと効率的ですよね。d(^_^)
押手が痛くてしょうがない、という方は、騙されたと思って「痛くない、痛くない」と暗示をかけてみてください。
それに、最初は痛くてしょうがなくても、いつまでも痛みは続かないので、ご安心を^^
余談にはなりますが、暗示がもたらす力について、お伝えしたいことがもう一つ。
押手に限らず、人生では壁にぶつかることが誰しもありますよね。
場合によっては、「絶対無理…」と思ってしまうこともあるでしょう。
先述の通り、私は元々超絶ネガティブで、自分を否定しまくっていた時期もあるので、そう思ってしまう人の気持ちがとてもよくわかります。
でも、自分がそう思い込んでしまっているせいで、本当は努力次第でできることが、“できないこと”になってしまったら、すごくもったいなくないですか?
「そうは言っても、思い込みをなくすって難しいんだよ・・・」と思ったそこのあなた。
わかりますよ!!!
理想論を言う人はいくらでもいますからね。
「理想論振りかざされても、できないもんはできないんだよ・・・」と、ネガティブ沼にハマっていた私は強く思っていました。
でも、そんな私にも、「自分には無理だ」と思い込んでいたことを、「絶対諦めない!」というマインドに書き換えて努力したら、予想だにしなかった大きな成果をあげられた経験があります。(決して「できる」とまでは思えませんでしたが^^;)
「諦めない!」と思うと(実際に声に出してみると更に)不思議とパワーが湧いてきて、自分が思っている以上の成果をあげられることが、本当にあります。
実体験があるからこそ声を大にして言えるのですが、“できないと思い込まない”ことは、とても大事なことです。
その経験以降、「自分にはできない」と思い込む癖が消え、初めて挑戦する難曲でも必要以上に怖いと思うことがなくなり、“思っていた以上にできた”が、いつもできるようになりました。
もちろんそこに至るまでの努力は必要ですが^^;
「自分を奮起させるための何かを阻害していた重しがなくなった」というのが、感覚として近い気がします。
自分で自分に催眠術をかける感じで、時にはおバカ*\(^o^)/*になってみるのも、達成への近道で、結果的にお利口さんだったりします。
色々な場面で困難にぶつかったとき、自分に都合良く暗示をかけるのは、状況を好転させるきっかけになることもあると言っても、過言ではありません。
ネガティブ思考で自分の能力に限界を感じてしまっている人は、“できる”と思うのは難しくても、“絶対にできない”という思い込みはなくしてください。
意外とできてしまうことが、沢山あるはずです。
余談が長くなってしまいましたが・・・^^;
どうしても越えたいことや身につけたいことがあるなら、ぜひ諦めないで挑戦してみてくださいね(^-^)

「大丈夫!」できると信じよう
正確な押手は、曲を演奏する上で、とてもとても大事です。
練習すれば押手への苦手意識はなくなっていきますから、楽しく演奏できるよう、ぜひ怖がらずに押手という難所を乗り越えてくださいねd(^_^o)
本当にできるかな…と不安に思っているそこのあなた。
私が保証します。
あなたは絶対にできる!
私の教室では、マンツーマンレッスンで、悩みを一つ一つ、解決に導きます。
不安なこと、できないことがあれば、寄り添って解決までサポートしますので、ご安心ください^_−☆
楽器を弾く上で、悩みが出てくるのは当たり前のことですので、些細なことでも、気になることはそのままにせず、ご相談ください。
演奏以外のお悩みも無料で受け付けます!笑
楽器の演奏を上達させるには、それなりに苦労を伴うこともあります。
でも、乗り越えた先には、楽しさが待っています!
自分に程よく甘く、程よく厳しく、悩みと上手に向き合っていきましょう(^_^)
それでは、次回もお楽しみに♪

2025年3月2日 東京都民教会にて