はじめまして!
生田流箏曲演奏家の安嶋三保子です。
ブログをご覧いただきありがとうございます♪
第一回目の投稿では、私が箏を弾く上で“初めてぶつかった壁”の話をしたいと思います。
とは言え、重い話ではないので、気軽にご覧ください(^^)/~~~
「ジャイアン、音痴を克服」
「音痴の自覚ゼロ!」音感のなかった幼少期
私がまだ4歳で、箏を習い始めたばかりのおチビだった頃。
箏と同時に歌のお稽古も始まりました。
(ちなみに私の教室では、歌うことは必須ではないですが、箏と一緒に並行して習得していくことで、取り組める曲の幅や世界観も広がるので、ご興味がある方にはお勧めしています^^)
私は子供の頃、声量はかなりあったものの、“超絶音痴”だったらしく、お稽古の度に、正しい音程で歌う訓練をさせられていました。
訓練と言っても、当時は自分が音痴だという自覚は全くなく、先生から「高いよ」や「低いよ」と言われても、その音程が合っているのか、間違っているのかも自分ではわからないまま、大して改善はしていなかったと思います^^;
とにかく、声を出すの楽しい!おこと弾くの楽しい!という気持ちだけでお稽古を続けていました。
音痴であることを自覚し始めたのは、小学生になった頃。
よく一緒に演奏していた幼馴染のEちゃんの、とっても上手な歌を聴いたときでした。
Eちゃんは声質がとても綺麗で声量もあり、どんなときもピタッと音程が合う、いわゆる天才タイプ。
私は、高い声は高すぎたり、低い声は低すぎたりと、超不安定でした^^;

「ジャイアン」爆誕
「歌の音程をとるのが苦手」という方にはわかっていただけると思いますが、音程が跳躍するときに正確な音程で歌うのって、とっても難しいんです。
それを、大きな声でリズムにはめて歌うとなると、元々音痴の私にとっては、今でもむずいです。(YOASOBIの“アイドル”や“夜に駆ける”などはその代表例で、私はカラオケに行ったとしても、絶対にYOASOBIの曲は選びません。^^;)
子供の頃の私は、そういう難しい曲を歌うときに、特に音痴を最大限発揮していました。
それに加え、持ち前の声量。
幼少期の歌声は、まさに“ジャイアン”でした^^;

変わったきっかけは「お腹」
それでも能天気な私は自分の音痴についてあまり考えずにいましたが、お稽古に通い続けていると、嫌でも自然と耳が育ちますし、少しずつ音痴は改善されていきました。
歌を褒められるようになったのは、“お腹から声を出す”という感覚を掴んでから。
かつて、お稽古や音楽の授業で「お腹から声を出すのよ!」と度々言われていましたが、「お腹から?意味わからなーぃ( ´Д`)y━・~~」と、ハナっから投げ出していたガキンチョの私。
でも、「お腹から声出すってどうやるんだろう?」と、ちょっと真面目に考えてみたある日。
「お腹…お腹…。」と考えていたら、自然とお腹に力が入り、その状態で声を出してみたところ、「あれ?なんか声に張りが出た!」と気づきました。
これが私にとって、初めて“腹式発声”を体感できた瞬間でした。
こうして腹式発声を身につけてからは、歌うときの音程がブレにくくなり、“お腹から声を出す”ことって本当に大事なんだなぁ、と気づきました。
それから歌うことが本当に楽しくなり、趣味はカラオケに。(昔は大っ嫌いでした^^;)
歌を褒められることがグンと増え、“私って歌上手いんだ…アイドル歌手になれたりして!”と勘違いするほどにはなっていました。(痛すぎますね・・・泣)
それでも、今に比べたらまだまだ音痴でしたが、歌を褒められるようになったのは、私の中ではとても大きなことでした。

「音痴は改善できる!」簡単トレーニング法
このブログを見ている方の中にも、「自分は音痴だ…」と悩まれている方がいらっしゃるかもしれませんが、ジャイアンだった私でも、今や「歌声が印象的!」「声がきれいで素敵!」と言ってもらえるくらい改善できたので、訓練次第で音痴は克服可能です。
ちなみに、絶対音感は必要ありません。(あると何かと便利ではありますが、和楽器をやる上では無い方が良いとされていますし、私ももちろんありません!)
じゃぁどうすれば良いの?と思った方に、その方法をご紹介。
まずは一音一音、ロングトーンのように声をまっすぐ伸ばして、ピアノの音やチューナー(スマホアプリでもあります)の音に合わせて、お腹に力を入れながら声を出してみる。
自分の声の音程が合っているかわからなければ、チューナーのメーターを確認したり、録音して客観的に聴いてみる。
以上!笑
たったそれだけ!?と思うかもしれませんが、まずは、とにかくその繰り返しです。
そのうち、声が安定して出せるようになって、音程がとれるようになったかな?と思ったら、曲を歌ってみる。
曲は好きな曲で大丈夫ですが、まずは、自分の声域に合った曲を歌うのがベターです。
初級者にもオススメな曲は、「およげ!たいやきくん」です。
この曲、音程が少しずつ上がったり下がったりする部分が多いので、音程の微妙な高低が掴みやすく、無理なく歌いやすいんです。
または、「チューリップ」や「カエルのうた」など、メロディラインがシンプルな童謡を丁寧に歌ってみるのも、オススメです。
ポップスなら、スピッツの「楓」のサビの部分なども歌いやすいと思います^ ^
地歌に興味のある方なら、まずは「さくらさくら」を正確な音程で歌えることを目標にすると良いでしょう(^^)b
きっとご自分の声域に合った曲、歌いやすい曲があるはずなので、探してみてくださいね♪
「要チェック!」練習するときの注意点
そして、曲を歌うときの注意点。
音痴の方の共通点であるあるなのが、“自分の歌声をよく聴けていない”こと。
自分の歌声に敏感にならないと、音程が合っているかわかりません。
自分の歌声によく耳を傾けてみると、音程のズレに気付きやすくなります。
音程が合っていないかな?と思ったら、インテンポ(原曲の指定のテンポ)で歌わず、一音一音、ゆっくり確認しながら歌ってみてください。
細かいフレーズの音程もわかって、だんだん正確な音程がとれるようになります^^
そこで、特に気をつけて欲しいのが、“鼻声”にならないこと!
鼻声が個性としてキャラクター化している歌手の方もいらっしゃるので、一概に否定はできないのですが、鼻声は正しい発声とは言えず、地歌を歌う上ではNGとされています。(私もこっ酷く注意されたことがあります^^;)
鼻炎が原因で仕方なく、という方もいらっしゃるかもしれませんが、正しい発声ができていれば、鼻をつまんでも声質が変わりません。(「なにぬねの」「まみむめも」「ん」の発音時は例外です)
鼻声になっていないか不安な方は、鼻をつまんだり離したりして、声質が変わっていないか確認してみてくださいね(^_^)b

「一日にしてならず」“継続”が最強の武器
そして、心に留め置いていただきたいのが、「 音痴の改善は1日にしてならず」ということ。
やはり、ダイエットでもなんでもそうですが、1日でどうにかなるような、魔法のような方法なんてありません。
でも、やった分だけ成果は出ます。
第一歩目に、「絶対に改善できる!」と信じることが大事です。
気の遠くなるような感覚を覚えることもありますが、「変わりたい」と本気で思えば、時間がかかったとしても、変わることができます。
「こんなこと本当にできるようになるんだろうか…」と気後れすることが多々あった不器用な私でも、時間をかけて、音痴の改善だけでなく、色々な面で変わることができました。
何をするにも、継続って大事ですね。(^_^)b

「あなたにもできる!」不器用な私だからこそ伝えられること
さて、今回は私が最初にぶち当たった壁である、“音痴”を改善した経緯や方法をお伝えしましたが、いかがだったでしょうか?
私のお教室では、「音痴で不安…」や「不器用だし、私なんかにできるのかな…」と思ってる方でも、根気さえあれば改善できますので、ご安心ください^_^
私は、今もって自分の奏でる音楽の全てに満足してはいないですが、「不器用だからこそ、自分なりのマニュアルで成長できた」という、自負はあります。
これから、このブログを通して、自分の経験をもとに、身につけてきたことを共有していきたいなと思っています⭐︎
それでは、良い一日をお過ごしください♪
最後までお読みくださって、ありがとうございましたヽ(^o^)

2025年1月25日 養父市立おおやホールにて